832 「楓池」紀行 (約9.0 km) 




※2番地点は地蔵さんと楓池分岐が接近しているため地蔵側を2西・楓池分岐2東とする。

20年も前か,、菖蒲谷の大外周りで『善定へ』との小さな札を見てから今日に至り、やっと歩けたその山塊。

松尾神社に車を置いて楓池への広い道は支線多く要注意。

重要地点に道標あり、「この谷筋か」と入って行けば砂防ダム(地図に記載なし)が3カ所あり

踏み跡(獣道?)在ったり無かったり、時には谷川歩いて進む。

一つ目池は放棄され、そこから僅かで「楓池」おにぎり食べて今日最難関の池突き詰めれば道が出た。

支線に少々惑わされながら重要地点に戻り着く。



◎所在地 : たつの市善定札楽川最奥「楓池」
        ※新池・大成池の西方山塊

◎地形図 : 2万5千図 『龍野(たつの)』『二木(ふたつぎ)』

◎山行日 : 2025.11.24. (月)  晴れ  Age=78歳

◎参 考 : 2014.12. 7 618   
2024.5.5 809

◎山行者 : 単独

◎コースの見所など : @松尾神社(県・町指定文化財在り)造りも立派
         
               A楓池への谷コースは探検気分

◎走行距離 : 往路?km      往復93.8km



松尾神社P〜林道歩き〜楓池への谷歩き〜楓池〜別コースで下る〜作業道〜林道〜松尾神社P



自宅発(9:00)〜明姫幹線〜姫路BP〜太子BP福田で下りる〜觜崎交左折〜R179西進〜新宮交左折〜

善定札楽〜1・松尾神社P(10:28〜10:36)〜2東・楓池分岐(11:10)〜

一つ目砂防ダム(11:11)〜二つ目砂防ダム(11:23)〜三つ目砂防ダム(11:37)〜

3・下の池(11:57)〜4・楓池(12:08 昼 12:30)〜5・池突き詰め(12:44)〜

6・谷突き詰め/町境界(12:50)〜作業道〜支線突き当たり(12:08)〜谷越え


本道に乗る(12:10)〜本道下る〜獣除けゲート(13:22)〜二つ目ゲ〜ト通過〜

2西・地蔵菩薩(13:30〜13:33)〜2東・楓池分岐(13:35)〜

1・松尾神社P(14:00〜14:11)〜R29追分交経由
〜自宅(15:20)



善定札楽と奥善定の分岐で石垣の上に公民館(?)在り、石垣の角に『松尾神社』との初めて見る形の道標が立つ。その近くに地区の広場があり、GGをしている人に「この先に楓池在りますか」「在るけど道が在るかな・・・道が無くなっているかも知れない、大きなダムが在ってお地蔵さんもある」「熊は出ていませんか」「熊は出んけど鹿やイノシシが出る」「行って見ます 有難うございました」道なりに走ると神社が見えてきた。1・松尾神社P(10:28〜10:36)

 
松尾神社への道標 10:09      地区の広場 10:13

   
神社Pから地区方面 10:29     1番松尾神社 10:29

 
Pからの参道 10:30         本殿 10:31


農村歌舞伎の舞台 10:32

看板
『町指定文化財 松尾神社の農村舞台 の当農村舞台は明治時代初期の建築と伝えられる一部二階建ての瓦葺寄棟造りの建物で、昔は春秋二回の当社の祭礼の時、歌舞伎芝居が奉納されていました。舞台の内部には柱がなく、約七五センチの高さに床が張られ、解放された間口は長さ九メートルあります。両袖にはそれぞれ幅一メートルの小庇がおろされ、右側は上下二段の太夫座、左側は拍子方の下座があり、、その前方から花道が架けられるようになっています。

舞台上から階下の楽屋へは階段が設けれているほか、天井部には遠見幕の切り落とし設備もあります。この舞台の特色は、木製の台車がついた引き舞台・押し出し舞台・廻し舞台(各二基)をうまく組み合わせ、情景場面を変化させる仕掛けがあることで、県下では大変珍しい装置です。なお、昭和初期には善定村の歌舞伎好きの人たちで「市川直十郎一座」を組み、ここでの奉納以外にも近在の祭りや劇場で上演したそうです。 平成五年三月 新宮町教育委員会』


次に県指定文化財があった。
『松尾神社シリブカガシ社叢林 指定年月日:平成5年3月26日 所有者:管理者松尾神社 この社叢林は兵庫県下ではまれなシリブカガシが優占する照葉樹林である。高木層・亜高木層ともにシリブカガシが優占し、モミ、スギ、コナラが混在している。低木層にもシリブカガシがあり、ヤブツバキ、カナメモチ、ヤブニッケイ、アラカシ、ヒサカキ、コジイなどが見られる。草本(木?)層にはナガバジャノヒゲ、ベニシダ、ミゾシダ、ビナンカズラ、ニシノホンモンジスゲなどが見られる。シリブカガシ日本では近畿、中国、四国、九州、琉球に分布しており、堅果(ドングリ)は食用になる。かつては薪炭に利用していた。 平成5年11月 兵庫県教育委員会(英語と併記)』

シリブカガシの実は紫で表面に白い幕を張っていた。一面に落ちていてそれを見ている間にもポトンポトンと音を立てていたのはその実が落ちている音と思った。本殿の造りは本格的な様式と思った。又舞台の隣には大きな絵馬が沢山架かった建屋が在った。神社を離れて数分広い林道に獣除けゲートがあった(常時開放?)。左右は混成林で緩〜く上っていく。右林の中に平地らしき地形あり上って見ると二連の池で枯れていた
(10:43)

 
歩き始めのゲート 10:39      イチョウの落ち葉が積もる 10:46

すぐ先右手にイチョウの木が10本余りあるも全て葉は落ちていた。地図右実線道の所かも
(10:46)。その先で橋を渡る。谷川にはアブラハヤだろう魚影を見る。道は頻繁に車が通った形跡在り。前方が開け奥に山並みが見えた(10:55)。『札楽国有林(柱)』看板「森林整備作業中 (株)宮辻造林」の看板が立つ。8枚の張り紙の中に

 
快適に歩く 10:52           橋の上からの谷川 10:55

『事業名:赤西国有林外森林整備事業 事業場所:兵庫県宍粟市波賀町赤西国有林外 事業内容:下草刈り49.16ha・徐伐9.30ha・ツリーシェルター撤去1070本 事業期間:自令和7年5月30日 至令和7年11月28日 発注者:兵庫森林管理署』緩い上りが続く。左谷筋に砂防ダムがあり前方に森林整備作業の車が3台止まっていた(
11:03)。作業らしき音は聞えなかったが確かに下草刈りはされ、ツリーシェルター(植林後、食害防止と苗が雪で倒れないようにプラの筒でカバーする)が山積されていた。

 
森林整備事業の車と右ツリーシェルター 11:03       

水音は途絶えることなく大きく右カーブし「そろそろキーポイント」と思いながら少し進むと道標が立っていた。
2東・楓池分岐(11:10)『楓池50分  善定』よく使われている道は直進、楓池へは谷筋を指す。地区の人に聞いたお地蔵さんは無かった。谷の左に沿った広い道を歩く。地区の人が「今では道が在るか無いか分からない」と言っていたからまさかこの道が楓池まで続くことは無いだろう」案の定、直ぐに砂防ダムがあり道はそこまでだった。一つ目砂防ダム(11:11)

 
2東の道標 11:10           一つ目のダムに着く 11:11

高さは15メートル幅は20メートル位で中央に凹が在った。ダムを乗り越える道は無し、右はダメ、左の山肌を攀じ登る。そのままは崖状で歩かれなくダ
ムの上を歩いて対岸へ回り込む。ここからは獣道程度の踏み跡が在り鉈の出番なく歩けた。その後谷筋は土砂が堆積したからだろう横這いになる。谷川の左は黒っぽい砕石を敷き詰めた様な幅広の道?となったがもし、砕石ならば何処からどうやって運んで来たのか?二つ目砂防ダム(11:23)

 
道の様でもある 11:22        二つ目のダム 11:23

 
小振りの滝 11:30         二連の滝 11:33

形は同じも大きさは小振り。ここはダムの右を上りその後、谷筋を歩いていると小振りの滝が出た
(11:30)。その上では岩盤の裂け目が二カ所あり、夫々から水が流れ落ちる二連のたきとなっていた(高さ約1.5メートル)。ここらは右山肌を歩く。三つ目砂防ダム(11:37)。このダムは幅は変わらないが高さは一番高かった。ここまでもここからも鉈を使う事はなく、道らしきものが現れた。谷の左は断崖の様相で歩いている所も谷筋からかなり高くなっていた。

 
確かに道の様である 11:43     丸太橋 11:50

 
3番 下の池の堤と水面 11:58   

植生は植林帯になり右の山肌には地図に無き何本もの谷筋が在った
(11:50)。丸太橋に出たが丸太は苔むし朽ちていてとても渡れず谷を渡る。間もなく一部水苔帯がある植林帯を進む。間もなく前方が明るくなり池に着いた。3・下の池(11:57)。池からカモが飛び立つ。この池は堤の中程が決壊していたが修復の兆しは無かった(水量はいくらか確保)。間もなく楓池に着いた。この池は管理が行き届いていたが堤の芝の上にモグラか何か分からないが数多く土が盛り上がっていた。

 
4番 楓池の堤 12:08        改修記念碑 12:10

 
楓池の堤 12:10             堤より西方向 12:29

『改修記念碑』「裏面:老朽化のため改修工事をした・・・石が風化して判読できず昭和37年4月健之」ここで昼にする。
4・楓池(12:08 昼 12:30)。とりあえず池の南端まで行くと、そこにオーバーフロー水捌け口が在った。破線道は確認せず引き返し先へ進んだが北側にある破線道は無くヤブっぽい柴帯を行く。5・(12:44)。間伐帯となるも其処を抜けて湿地帯の谷筋を進む。ほぼ突き詰めた先の尾根が町境界尾根。

 
間伐帯を行く 12:45          6番からの作業道を行く 13:00

「どうしょうか」と思いながら辺りを見回していると右上に道が見えとりあえずそれに乗った。
6・町境界(12:50)。それは作業道で左へは終点突き当たり、右へは地図の破線と違っていたがピークの右面を巻いて下っていると左にに送電線が見えた。「送電線の右だから間違いではない」すると道は分岐になる。下る方向はどちらも同じで右の道を選び下っていると間もなく突き当たり(終点12:08)。「左が正解だったか、引き返しもしんどいし」左の本道への谷を覗くとヤブで無かったので谷渡り、僅か2分で本道に乗れた(12:10)

後はほぼ直線の草木は一切生えていない道を下り続けたが所々で雨水で道が荒れていたり、左へ分岐があったりした。道の傾斜が緩くなって来た頃左の山肌に下草刈りが入っていた(音は無し)。道にも草が生え始めて間もなく獣除けのゲートがあり紐を解いて通過し、しっかり元通りに閉めた
(13:22)。その後も下草刈りは続き二つ目ゲート通過、そして大きく開けた2西に着いた。2西(13:30〜13:33)。ここに地区の人に聞いた地蔵菩薩のお堂があり篤く祀られていた。

 
獣除けゲート 13:22         2番東の地蔵堂 13:33

 
2番東の地蔵様 13:33       地蔵と別れる・東より 11:35

また地図に記された西へ道が上がっていた。そこから直ぐに見覚えがある分岐に着いた。
2東・楓池分岐(13:35)。後は往路下るだけ、作業車の手前と車の所で作業者に出合う。「何処から」「楓池までいってきました。ゲートはしっかり閉めておきました」1・松尾神社P(14:00〜14:11)積年の思いが叶えられた達成感に浸りながら帰路に就いた。



歩きの記録にもどる トップにもどる

@

西2東